7月第2週目の火曜日。アメリカ4大スポーツの1つであるメジャーリーグでは特別な日を迎える。 “The Mid Summer Classic”と称され、ファンによって選ばれたピッチャーを除く8人のフィールドプレイヤーと、その年に好成績を残し、メジャーリーグの監督により選ばれたピッチャーとフィールドプレイヤーが集う、年にたった1試合の夢の競演、“All Star Game”が行われる日なのである。 華やかな舞台であることは当然のことながら、アメリカンリーグとナショナルリーグの2チームによって行われるこのゲームは、勝ったほうのチームが、その年に行われるワールドシリーズ初戦のホームアドバンテージを得ることが出来るため、試合は白熱したものとなる。 この夏、アメリカのメジャーリーグファンでも入手困難なプラチナチケットをゲットしたボクは、メジャーリーグの猛者たちが繰りひろげる真夏の熱い戦いを肌で感じ、脳裏に焼きつけるべく、決戦の地アナハイムへと向かった。
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エンジェルススタジアムでは、オールスターゲームの前日から、オールスターゲームに選ばれた選手たちによるホームランダービーなど、様々なイベントが行われていた。
また、スタジアムの外でも、記念グッズの販売や、ゲストが気軽に参加することの出来るイベントが行われていた。
ホームランダービーの熱気がスタジアムからふんだんに溢れ出てきているスタジアムそばの特設グラウンドで、ボクもちょっとかっ飛ばしてみた。
7月13日。決戦の日は、朝からお祭りムード一色。
ディズニーランドの前を走るメインストリートを封鎖し、オールスターに選ばれたメジャーリーグの超一流の選手たちによるパレードが行われた。
沿道には、スター選手たちを一目見ようと駆けつけた多くのファンたちでごった返す。
盛り上がりも最高潮に達したその時、いよいよ選手たちのパレードが始まった。
■ナショナルリーグの監督を務めるのは、我がスワローズでも活躍し、
“赤鬼”と恐れられた名将マニエル。
■地元エンジェルスの主砲、ハンターにはひときわ大きな声援が飛ぶ。
■前日のホームランダービーの勝者、オーティズ(レッドソックス)は、
なんと日傘をさして登場。
■ナショナルリーグ最高かつ最強のバッター、プホルズ(カージナルス)は
ボクの声援に満面の笑みで応えてくれる。
■10年連続オールスター出場、ニッポンの誇り、マリナーズのイチローは夫人とともに登場。
(残念ながら後ろ姿・・・・)
■昨年まではエンジェルスに所属していたゲレーロ(レンジャーズ)は、今でもアナハイムの人気者。
■昨年はマリナーズに所属していたベルトレイ(レッドソックス)は、
マリナーズのユニフォームを着て声援を送るボクに、“ソレは、オレの去年のユニフォームだ!”と、
ツッコミを入れてくる。
■ニューヨークのプリンス、ジーター(ヤンキース)もオールスターの常連。
■各チームのマスコットたちも、パレードを大いに盛り上げる。
エンジェルスタジアムは、エンジェルスのチームカラーである赤を基調とし、アナハイムの温暖な気候が手伝っているのか、とても開放的な印象を受けるスタジアム。
センター後方には、アメリカ西部らしい岩山が配置され、エンジェルスの選手がホームランを放つと、そこから花火が打ち上がるという、遊び心のあるスタジアムだ。
エンジェルスファンはとにかく明るくて陽気なファンが多い。
試合中はどこからともなくウェーブが巻き起こり、やがてそれは大きな波となって、
スタジアムは何周もの大きなうねりに包まれる。
スタンドを飛び交うビーチボールも名物のひとつ。
スタンドのどこからか、そしていくつものビーチボールが常にスタンドにあって、エンジェルスのファンたちは、ビーチボールとウェーブで遊びながら、楽しく野球観戦をするのである。
エンジェルスの歴史と、選手のゆかりのものが展示されているコーナーがある。
エンジェルスの主砲、ハンターのサイン入りで、実際に使用されていたスパイクも展示されていたのだが、ハンターのスパイクのかかとにはなんと・・・・。ケングリフィージュニアをデザインしたスウィングマンの刺繍が施されており、NIKEのAIR GRIFFEY MAXを使用していたんだと、思わず記念撮影。
3塁側後方の特設テントで売られているBBQサンドは、エンジェルススタジアムの名物グルメ。
これぞアメリカン!と思うほどのボリュームと、常にたくさんの人が行列を作っているほどの絶品なので、エンジェルススタジアムへ行ったら、ぜひ、試してほしい。
ビールとのセットで買っても良し、レモネードや、ストロベリーピューレの入ったレモネードとも非常に相性の良い一品。
また、スタジアムの中では、“SUSHI”も食べることが出来る。
ライトスタンド後方の大スクリーンに“RALLY MONKEY”が現れたら、
それは、エンジェルスのチャンスであることの証。
大盛り上がりのエンジェルスファンと一緒に大声を上げて応援しよう!
ゲートのオープンとともに、駆け付けたファンたちが我先にと、自分のシート目指すライトスタンド。
エンジェルスファンたちは、普段は敵だが、この日ばかりは頼もしい味方となる、
イチローの後ろ姿に大きな声援を送るに違いない。
時を同じくして、1塁側のナショナルリーグの選手たちがウォーミングアップを開始。
バッティングゲージでは、たくさんの報道陣とファンたちが、スターたちの一挙手一投足に注目している。
いよいよ、試合前のセレモニーが始まる。
まず、ビジターのナショナルリーグから、指揮を執る監督と、スターティングオーダーが発表される。
今年のナショナルリーグの監督は、かつてボクの大好きなスワローズでも活躍したマニエル。
次に、ホームのアメリカンリーグのスターティングオーダーが発表される。
マリナーズどころか、今ではアメリカンリーグでも不動の1番を務めるイチローがコールされると、
スタンドからは大歓声が沸き起こる。
選手が紹介されると、次はアメリカ合衆国の国歌斉唱。
フィールドには特大の星条旗が掲げられている。
国歌が終わると、いよいよ、年に1度のオールスターゲームの火ぶたがきっておとされる。
いよいよ、夢の競演が始まる。先攻はビジターのナショナルリーグ。
初回の2アウトから、いきなりイチローのファインプレーが飛び出し、スタジアムは大歓声に包まれる。
そして、イチローがスタンドへボールを投げ込むと、ライトスタンドのファンの争奪戦が繰り広げられる。
そして、1回裏、注目のイチローの第1打席。
どのチームのファンであれ、総立ちとなって固唾飲んで試合を見守る。
2006年には、オールスター史上初のランニングホームランを放ち、MVPを獲得したイチローだったが、
2010年は2打数ノーヒットに終わった。
ナショナルリーグ最高かつ最強のバッター、プホルズはこの日3番を打つ。
1回表には、ライトに大飛球を飛ばしたが、イチローのファインプレーの前に倒れる。
4回表から、イチローに代わって登場したエンジェルスの主砲ハンター。
この日1番の大歓声を浴びたが、残念ながら、ライトフライと空振り三振に倒れる。
6回裏、ゲレーロに代わって登場したオーティズは、9回裏の打席でライト前ヒットを放つ。
試合は5回裏にアメリカンリーグが1点先制する。
7回には恒例の“Take Me Out To The Ballgame”と“God Bless America”の大合唱。
すると、7回表、ナショナルリーグは2アウト満塁から、マッキャン(ブレーブス)の走者一掃の2ベースヒットを放ち、一挙3点を取り逆転に成功。
続く7回裏のアメリカンリーグは、2アウト2塁のチャンスで、
バッターボックスにはエンジェルスの主砲ハンター。
地元アナハイムのファンが大多数を占めるスタンドからは、地鳴りのような大声援が響き渡る。
だが、ハンターはあえなく空振り三振に倒れる。
この日1番の盛り上がりを見せたシーンだったが、スタンドは大歓声から大きなため息に包まれた。
試合はこのままナショナルリーグが3vs1で勝利。
MVPには、逆転の1打を放ったマッキャン(ブレーブス)が選ばれた。
メジャーリーグのリーグ戦ですら、スタジアムで観戦するのは貴重な経験だというのに、1年にたった1試合しか行われないオールスターゲームが、2010年の夏は、日本から比較的アクセスの良いアナハイムで行われたということと、幸運にも、入手困難なチケットをゲットすることができ、スター選手たちの競演をスタジアムで観戦することができ、貴重な経験と充実した時間を過ごすことが出来た。
この日観戦したオールスターゲームと、アナハイムで過ごした時間は、
忘れることの出来ない思い出となった