Hola ! スペイン北部、ガリシア地方にある都市にあるサンティアゴ・デ・コンポステーラ。聖ヤコブの遺骸があるとされ、ローマ、エルサレムと並ぶキリスト教の三大巡礼地にあたります。そのため、世界中からこの地を目指す巡礼者が毎年多く訪れています。私もスペインに住んでいるうちに一度は体験してみたいな、と思っていたのですが、今回、後輩さんの素敵なツアー企画のおかげで巡礼路の一部に同行することができました。サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの巡礼路にはいくつかルートがありますが、今回はポルトガルから国境を越えてスペインに入る、「ポルトガル人の道」を訪れました。本来はもっと長い距離を歩く巡礼の道。たった一日だけの体験でしたが本当に思い出に残る旅になりました。
今回、まずはワインで有名な「ポルト」という街に宿泊して、翌朝車で国境の町「ヴァレンサ」へと向かい、ここから巡礼路をスタートさせました。なぜヴァレンサかというと、巡礼の終点、サンティアゴ・デ・コンポステーラで巡礼証明書をもらうためには徒歩だと100km以上歩いてくる必要があります。ここヴァレンサは100kmを超えるちょうどいい出発地点として人気がある場所です。
スペイン側の国境の街は「トゥイ」という街。後輩さんもスペインに住んでいたことがあるので二人ともなんだかほっとします。巡礼路の道中では黄色い矢印とホタテのマークだけが向かう先の目印。もちろん、今の世の中スマートフォンを使って地図をみながら進むこともできますが、今回は封印。あとどれくらい進めば次の村に着くの???と思いながら歩くのも楽しい体験でした。
トゥイの中心部。矢印に沿って進むと丘の上にあるカテドラル(大聖堂)へ到着します。それほど豪華な装飾はありませんが、なんだか素敵な雰囲気の聖堂内部でした。ここでだいたいスペイン時間で10:30くらい。(ポルトガルとスペインの間には1時間の時差がありますので、けっこう早起きしたつもりですが。。)大聖堂の前のカフェで朝食を頂いてから巡礼を再開します。ちなみに、このルートで行った場合、一日目の目的地は(通常は)オポリーニョという街になります。それまでの間、大きな街や村はありません。たまーにカフェやバルがあるので、見つけたら迷わず休憩するようにしましょう、次にオアシスに出会うのはいつになるか分かりません。
道中、他の巡礼者に出会ったら、「ブエン・カミーノ!」とあいさつします。「素敵な巡礼の旅を!」という感じですね。トゥイの街を抜けたところで出発から約2時間。
森を抜けると突然現れた休憩所。お腹もすいてきたのでここでドリンクとサンドイッチを頂きました。ふつうのサンドイッチなのにめちゃくちゃ美味しく感じました。
巡礼の道は黄色い矢印を見ながら進みましょう、と言いましたがたまに分かれ道で両方に矢印が向いている場所があります。これは、どちらに進んでも目的地に着くことができるようです。私たちも看板の右と左の両方に矢印が出ている場所に到着。Originalと書いてあるのでこっちに進もうと話していたのですが、念のためバーにいた先行者のおじさんに聞いてみると、「反対の道に行くよ」との返事。なんで?と聞くとOriginalの道はほとんど車道で、面白くないし暑いよ、反対側は山道なので川も綺麗だしおすすめだよ、ということ。私たちも反対の道に進むことにします。危ないところでした。こういう迷った場合は周りの人に聞いたほうがいいですね。みなさん優しく教えてくれます。
オポリーニョから列車に乗ろうとしたら夜9時まで来ないようなので先輩の権限で迷わずタクシーを拾います。巡礼者の荷物を持ちながらのタクシーはちょっと気が引けましたが。。